米政府がDeepSeekを排除、Microsoftは「どのモデルも信用するな」【2026/10/21】
2026-10-21 / 生成AIニュース
概要
米国土安全保障省は、DeepSeekの製品とそれを使った第三者の製品まで連邦の文民機関から取り除くよう命じました。Microsoftは、どの会社の最先端モデルも信用できないとして、AIエージェントを「内部の脅威」として見張る仕組みを発表しています。「AIを誰が信用し、失敗の責任を誰が負うか」を軸に、生成AI・量子・セキュリティを横断して解説します。
▼ 今日のトピック ・米国土安全保障省、連邦の文民機関からDeepSeekを排除、第三者の製品も対象 ・Microsoft、AIエージェントを監視するGuardian Agents、「最先端モデルは信用できない」 ・Meta、海賊版の本をトレントで集めた判断の責任者を名指しするよう裁判所が命令 ・英FCA、AIの失敗と「ヒヤリハット」も事故報告の対象にすべきと講演 ・理化学研究所、シリコン量子ビット5個を1本の配線で同時に操作、5個同時で約99.9% ・NowSecure調査、モバイルアプリの96.9%に耐量子暗号のコードなし ・curl、AIが書いた脆弱性報告の「雪崩」で深刻度が中程度以下の報告を公開の場へ ・Palo AltoのVPNの欠陥CVE-2026-0257、6月からQilinとINCが悪用 ・直近1週間のセキュリティインシデント5件(Ahold Delhaize、フロリダ州運転免許当局、ベオグラード大学学長のPegasus感染、APT28の造船会社侵入、ウェールズのData CymruとOgi)
▼ 参考記事・ソース ・TechCrunch「US orders federal agencies to remove China’s DeepSeek AI from their systems」 https://techcrunch.com/2026/10/20/us-orders-federal-agencies-to-remove-chinas-deepseek-ai-from-their-systems/ ・The Register「DeepSeek deep-sixed at all US federal civilian agencies」 https://www.theregister.com/security/2026/10/20/deepseek-deep-sixed-at-all-us-federal-civilian-agencies/5304010 ・TechCrunch「Microsoft says AI agents are like insider threats as ‘frontier models can’t be trusted’」 https://techcrunch.com/2026/10/19/microsoft-says-ai-agents-are-like-insider-threats-as-frontier-models-cant-be-trusted/ ・Ars Technica「Meta tries to scapegoat staff who downloaded torrents to spare execs」 https://arstechnica.com/tech-policy/2026/10/meta-ordered-to-name-execs-who-approved-torrenting-for-ai-training/ ・The Register「UK finance watchdog wants firms to report AI failures and close calls」 https://www.theregister.com/ai-and-ml/2026/10/20/uk-finance-watchdog-wants-firms-to-report-ai-failures-and-close-calls/5304078 ・The Quantum Insider「RIKEN Team Improves Parallel Control of Silicon Spin Qubits」 https://thequantuminsider.com/2026/10/19/riken-team-improves-parallel-control-of-silicon-spin-qubits/ ・The Quantum Insider「NowSecure Finds No Detectable PQC Code in 97% of Mobile Apps」 https://thequantuminsider.com/2026/10/20/nowsecure-97-percent-mobile-apps-no-pqc-code/ ・The Register「Swamped curl maintainers take low-level flaws public to survive vulnerability ‘avalanche’」 https://www.theregister.com/security/2026/10/20/swamped-curl-maintainers-take-low-level-flaws-public-to-survive-vulnerability-avalanche/5304198 ・The Register「Palo Alto’s firewall OS has been under attack from multiple ransomware groups since June」 https://www.theregister.com/cyber-crime/2026/10/20/palo-altos-firewall-os-has-been-under-attack-from-multiple-ransomware-groups-since-june/5304226 ・The Register「Grocery giant Ahold Delhaize confirms cyberattack forced US and European systems offline」 https://www.theregister.com/security/2026/10/19/grocery-giant-ahold-delhaize-confirms-cyberattack-forced-us-and-european-systems-offline/5303970 ・Ars Technica「Florida DMV hacked after police dept insecurely stored login info」 https://arstechnica.com/tech-policy/2026/10/huge-dmv-data-breach-impacted-current-and-former-florida-residents/ ・AP (KSAT)「Serbian rector’s phone was infected with spyware during student protests, group says」 https://www.ksat.com/tech/2026/10/19/serbian-rectors-phone-was-infected-with-spyware-during-student-protests-group-says/ ・The Hacker News「Russian APT28 Breaches NATO Naval Shipbuilder in NATO Country, Deploys New Reflective Loader」 https://thehackernews.com/2026/10/russian-apt28-breaches-nato-naval.html ・The Register「’Password1’ and a forgotten test account land Welsh outfits in hot water」 https://www.theregister.com/cyber-crime/2026/10/20/password1-and-a-forgotten-test-account-land-welsh-outfits-in-hot-water/5304139
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生成AI・量子・セキュリティニュース(2026年10月21日)
キーワード: 米政府のDeepSeek排除 / MicrosoftのGuardian Agents / Metaの海賊版トレントと幹部の特定 / 英FCAのAIヒヤリハット報告 / 理研のシリコン量子ビット並列制御 / curlの公開トリアージとPAN-OSの悪用
オープニング:2026年10月21日 — 生成AI・量子・セキュリティニュース
- 今日の軸は「AIを誰が信用し、失敗の責任を誰が負うか」です。米政府は中国のDeepSeekを連邦の文民機関から締め出し、Microsoftは最先端のモデルそのものを「信用できない」と言い切りました。
- 生成AIでは、Metaが海賊版の本を集めた判断の責任者を裁判所から名指しするよう命じられた件、英国の金融規制当局がAIの「ヒヤリハット」まで報告させたいと述べた件を扱います。
- 量子では、理化学研究所がシリコンの量子ビット5個を1本の配線で同時に操作した成果と、モバイルアプリの約97%に耐量子暗号の痕跡がないという調査を扱います。
- セキュリティでは、AIが書いた脆弱性報告の「雪崩」に押されたcurlの方針転換、Palo AltoのVPNの欠陥を6月から複数のランサムウェア集団が使っていた件、直近1週間のインシデント一覧を扱います。
生成AIと政治:米政府、連邦の文民機関からDeepSeekを排除
- 米国土安全保障省(DHS)は、連邦の文民機関に対し、中国のAI企業DeepSeekの製品とサービスの新規購入をやめ、既存のものをシステムから取り除くよう命じました。官報の文書番号は2026-21447で、報道は10月20日です(TechCrunch、The Register)。
- 対象はDeepSeek自身の製品だけでなく、「DeepSeekの技術を使って作られた第三者の製品とサービス」にも及びます。機関は例外を申請できますが、「技術を使って作られた」の範囲は定義されていません。
- 命令は理由として、DeepSeekが中国で事業をしていることによる国家安全保障上の懸念を挙げ、米政府の利用者の機微なデータが中国の法律のもとで当局に渡り得るとしています。The Registerによると、モデルが「マルウェアや脆弱性を含む可能性がある」という記述もあります。
- 米国では2025年12月の法律で、情報機関と国家安全保障のシステムでの利用がすでに制限されていました。2025年初めには国防情報システム局、海軍、NASA、下院が独自に使用を禁じ、複数の州も続いています。今回は残っていた文民機関に広げた形です。
- 9月には米政府の報告が、DeepSeekとAlibaba、Moonshot AIなど中国の6社が米国のAIから大規模に「蒸留」して情報を引き出したと非難していました。OpenAIとAnthropicも、DeepSeekによる無断の出力収集を確認したと述べています。
- 中国外務省の毛寧報道官は20日、「国家安全保障の概念を拡大解釈し、技術と貿易の問題を政治化することに反対する」と述べました。
- 実務上の難しさもあります。OpenRouterやVercel AI Gatewayのような中継サービスは、既定でDeepSeekのモデルに問い合わせを回すことがあり、機関が知らずに使う可能性があります。Luta Securityのケイティ・ムスーリス氏は、本家のアプリとAPIの禁止は実行できるが、米国内で動かす版まで含める第三者条項は行き過ぎで非現実的だと指摘しています。
生成AIと企業:Microsoft、AIエージェントを「内部の人間」として見張る
- Microsoftは10月19日、企業が使うAIエージェントを監視する新機能「Guardian Agents」を発表しました。6月に始めた「Project Perception」の一部です(TechCrunch、Microsoftのセキュリティブログ)。
- Project Perceptionはもともと、攻撃役の「赤チーム」、それを見つける「青チーム」、直す「緑チーム」の3種類のエージェントで、外部からの攻撃を前提にしていました。今回は、社内で動くエージェントそのものを、裏切るかもしれない社員と同じ「内部脅威」として扱う方向に広げました。
- Microsoft Defenderは、社員が職場に持ち込むClaude Code、Codex、OpenClawなど最大60種類のエージェントを見つけます。エージェントが触れるデータとシステムを作業ごとに絞り、危うい判断をしそうなときは人の承認を求めます。
- セキュリティ部門を率いるハエテ・ガロ氏は「最先端のモデルは、どこが作ったものでも信用できない」と書きました。悪意や乗っ取られやすさの問題ではなく、モデルは作業を終えるよう訓練されていて、組織の規範や判断に従うようには訓練されていない、予測できないことが問題だという説明です。
- サティア・ナデラCEOも10月初め、個人のブログで、モデルを提供する企業の安全の約束を信じるのをやめ、AIの研究所が握らない別のシステムでエージェントを見張るべきだと書いていました。「知能の供給と、それに対する権限を分けるべきだ」という主張です。
- MicrosoftはOpenAIとAnthropicの両方に出資し、OpenAIは自社クラウドの大口顧客でもあります。その会社が「モデルは信用できない」と言うのは、監視製品を自社から買わせたいという利害とも重なります。それでも、監査役が監査される側から独立すべきなのと同じで、監視の仕組みをモデルの供給元から切り離すという考え方には筋が通る、とTechCrunchの記者は書いています。
生成AIと著作権:Meta、海賊版の本を集めた判断の責任者を名指しせよと命令
- AIの学習に使った本をめぐる著作権訴訟で、米連邦地裁のトーマス・ヒクソン治安判事は、Metaに対し、海賊版の電子書籍を集める「シャドーライブラリー」のAnna's ArchiveやLibGenからトレントで本を取得すると決めた人、承認した人、許可した人を明らかにするよう命じました(Ars Technica、TorrentFreakの報道を引用、10月20日)。
- Metaは数週間にわたり、トレントで落としたのは現場の社員だと主張してきました。初期のデータ集めは「非公式なやり方」で管理されており、権限を持つ誰かが決めたわけではない、「決定」は社員が「技術的に」ダウンロードしたという意味にすぎない、という説明です。
- 判事は、決定が集団で行われたなら、その議論に加わった人も回答の対象になり得るとして、Metaの「正式な決定者は1人もいない」という立場を退けました。取得した本を他の利用者へ送り出す「シーディング」の判断も対象とし、サーバーの操作履歴の提出も命じています。ただし原告の請求すべてを認めたわけではありません。
- 社員の証言では、学習に使うダウンロードには部長級や副社長級の承認が要ったとされます。原告は、MetaがLibGenから80.6テラバイト、Anna's Archive経由で35.7テラバイトを短期間で取得できたのは、自らもシーディングしていたからだと主張しています(Metaはシーディングを防ぐ「緩和策」を取ったと反論)。これは責任を認定した判断ではなく、証拠開示の命令です。
生成AIと金融規制:英FCA、AIの失敗と「ヒヤリハット」も報告対象に
- 英国の金融行為規制機構(FCA)でデータ・情報部門を率いるジェシカ・ルス氏は10月19日、Bloombergの政策イベントで講演し、金融機関が当局に出す事故報告を「重大なAIの失敗とニアミス」にも広げるべきだと述べました(The Register、10月20日)。
- ルス氏は、管理の甘いAIは消費者への害、サイバー上の弱点、業務の障害を、これまでより速く、大きな規模で生み得ると警告しました。現行の規則でも重大な事故の報告は義務ですが、それをAIにも当てはめるという考え方です。
- まだ正式な諮問文書ではなく、「重大」の基準や報告の期限は示されていません。
- AI担当のカニシュカ・ナラヤン閣外相も、深刻なAIの事故とニアミスの検証を含め、制度をどう強化するかを議会と専門家と検討するとしています。
- AI安全の規格づくりに関わるスティーブン・アドラー氏は、航空ではほとんどの国でニアミスの報告が義務で、そこから学んで事故を防いできたと指摘しました。英国の金融業は2025年に2236億ポンド、国の生産の約8%を生んでいます。
量子コンピュータ:理研、シリコン量子ビット5個を1本の配線で同時に操作
- 理化学研究所の研究チームは、シリコンの量子ビット5個を、共有した1本のマイクロ波の配線で同時に高い精度で操作したと、Nature Physicsに発表しました(The Quantum Insider、10月19日)。
- シリコンのスピン量子ビットは、既存の半導体工場の技術で作れるため、大規模化の候補とされています。ただ、量子ビットごとに配線を引くと、数が増えたときに配線が足りなくなります。
- 複数を同時に動かすと精度が落ちる主な原因は、制御用のマイクロ波そのものが各量子ビットの位相をずらす「交流シュタルク効果」だと突き止めました。すべての組み合わせを個別に較正する代わりに、2個ずつの組で位相を較正して打ち消す方法を考えました。
- 1個ずつ動かしたときの1量子ビット操作の忠実度は5個とも99.99%を大きく超え、最良は99.999%に迫りました。3個まで同時なら99.99%超を保ち、5個すべてを同時に動かすと約99.9%でした。
- 残る劣化は、同時に動かすために強めたマイクロ波で量子状態が壊れやすくなる「駆動による脱コヒーレンス」で、今回の較正では直せません。研究を監督したレオン・カメンツィント氏は、素子の設計の改良で抑えられる可能性があるとしています。
- ムーンショット型研究開発制度の目標6でシリコン量子計算のプロジェクトを率いる樽茶清悟氏は、シリコンのスピン量子ビットで誤り耐性の量子コンピューターを目指すうえで、確かな並列制御は必須の段階だと述べています。
量子と暗号:モバイルアプリの約97%に耐量子暗号の痕跡なし
- モバイルアプリのセキュリティ企業NowSecureは10月20日、iOSとAndroidのアプリ13万6711本を調べ、96.9%で耐量子暗号(PQC)のコードやライブラリが見つからなかったと発表しました。調査期間は10月5日までの90日間です(The Quantum Insider)。
- PQCが見つかったのは4241本、3.1%でした。米国で特に人気のアプリでも、量子に強いコードがあったのは10本に1本未満です。3100本超には、DESやRC4といった古く弱い暗号が残っていました。
- 調べたのはアプリの実行ファイルの中身です。コードが見つからなくても、OSや通信の仕組み、サーバー側でPQCが使われている可能性は残ります。
- 背景には、暗号を破れる量子コンピューターが現れる日、いわゆる「Qデー」への備えがあります。Gartnerは早ければ2029年と見ており、同社の2026年の調査では、最高情報セキュリティ責任者の45%がPQCの作業をまだ始めていません。10月6日に公表された米会計検査院の報告では、主要24機関のどこも準備の要点を満たしていませんでした。
- 米国の大統領令14412は、重要な連邦システムの鍵の交換を2030年12月31日までに量子に強い方式へ移すよう求めています。NowSecureは、モバイルアプリの移行に最低2年を見込み、外部の開発キットを含めた暗号の棚卸しから始めるよう勧めています。
- いま盗んだ暗号データを量子コンピューターの完成後に解読する「先に集めて後で解く」攻撃があるため、長く秘密にすべきデータほど移行を急ぐ必要があります。
セキュリティ:curl、AIが書いた脆弱性報告の「雪崩」で中程度以下を公開の場へ
- 通信ツールcurlの開発を率いるダニエル・ステンバーグ氏は10月20日、10月26日から、深刻度が「低」と「中」の脆弱性報告を非公開の窓口ではなく、GitHubの公開の場で受け付けると発表しました。「高」と「重大」は引き続き非公開で扱います(The Register)。
- 理由は、止まらない報告の「雪崩」です。ここ数年、届いた報告の9割超は、すぐに「高」未満と判断できるものでした。curlは2026年の初めにも、AIが生成した報告で担当チームが押しつぶされたとして、報奨金制度をやめています。
- ステンバーグ氏は「主要な開発者全員が疲れ切り、手いっぱいだ」「生き残るために動かなければならない」と書きました。AIを使う報告者の中には、実際のアプリではまず使わない設定の組み合わせを作り、小さな食い違いを脆弱性として報告する人がいるとも指摘しています。
- 公開すれば、より多くの人が報告を評価し、修正や注意文を書くのを手伝えます。一方で、修正版が出る前に攻撃者が欠陥を知る時間も生まれます。同氏は、だからこそ対象を「高」未満に限ったと説明しています。
- AIは欠陥を見つける力を上げましたが、curlの例は、その報告を読む人の数が増えていないことを示しています。
セキュリティ:Palo AltoのVPNの欠陥、6月から複数のランサムウェア集団が悪用
- Palo Alto Networksの調査部門Unit 42は10月19日、同社のファイアウォールOS「PAN-OS」のGlobalProtectにある認証回避の欠陥CVE-2026-0257を、ランサムウェア集団のQilinとINCが6月初めから悪用していたと報告しました(The Register、10月20日)。
- この欠陥は5月13日に公表・修正され、当初は深刻度「中」、悪用は確認していないとされていました。しかしRapid7は、少なくとも5月17日から複数の顧客環境で悪用が成功していたと5月末に報告しています。
- 攻撃者は多要素認証を回り込んでVPNの接続を張り、リモートデスクトップやファイル共有の仕組みで社内を広がりました。認証情報を盗むマルウェアでデータを持ち出してから、ランサムウェアを動かしています。
- ある例では、VPNから仮想化の管理基盤vCenterへ移り、ESXiの防御機能を切ったうえで、ドメインコントローラーの仮想ディスクから認証情報を外で抜き出しました。中で動く監視ソフトに気づかれない手口です。Veeamのバックアップ製品の古い欠陥CVE-2023-27532と組み合わせた例もあります。
- 被害は教育、金融、医療、製造、行政、運輸、エネルギーなど幅広い業種に及びます。被害組織の数について、同社は答えていません。Unit 42は、修正の適用に加え、すでに侵入されていないかを痕跡情報で調べるよう求めています。
セキュリティ:最近のインシデント一覧
- オランダの小売大手Ahold Delhaize(10月12日に「セキュリティ上の問題」として公表、10月19日にサイバー攻撃と確認/システム停止):米国のFood Lion、Giant Food、Stop & Shop、欧州のAlbert Heijnなど、大半のブランドのサイトとアプリを止めた。店舗は営業を続け、Albert Heijnのサイトとアプリは復旧。10月19日にオランダ警察へ届け出た。機微なデータが盗まれた証拠は今のところないとし、犯行声明は出ていない
- 米フロリダ州の運転免許・車両当局(10月16日に被害者への通知を開始/認証情報の悪用による不正アクセス):9月4日、プラントシティ警察の職員1人が私物の端末に保存していた認証情報で、運転免許と車両のデータに入られた。書類の画像も含まれる。影響を受けた人に1年間の信用監視を提供するが、州外へ転出した元住民には連絡先が分からず届かない恐れがある。人数は未公表で、ShinyHuntersは20万件超を盗んだと主張
- セルビアのベオグラード大学学長(10月19日にCitizen Labが公表/スパイウェア感染):学生の抗議運動を支持してきたヴラダン・ジョキッチ学長のiPhoneが、2026年中にNSO GroupのPegasusに感染していたと「高い確度」で確認。操作なしで感染する「ゼロクリック」の手口が使われ得る。9月には活動家と学生の少なくとも14人の感染も報告された。当局は過去の関与を否定しており、今回はコメントしていない
- NATO加盟国の造船会社(10月20日にSymantecが公表/国家系集団によるスパイ活動):ロシア系のAPT28が、海軍向けの造船会社に侵入。7月下旬に侵入し、9月下旬まで潜伏した。新しい読み込み用マルウェアも使った。同じ作戦で法執行機関と航空機エンジンのメーカーも狙われた。国名と組織名は伏せられている
- 英ウェールズのData CymruとOgi(10月20日に英情報コミッショナー事務局が戒告/ランサムウェア被害):2012年に作られたまま残っていた試験用アカウント「Test2」のパスワードが「Password1」だった。2024年11月1日にそこから侵入され、42ギガバイトが盗まれ、182.7ギガバイトが暗号化された。主に子ども約3300人の個人データが影響を受けた。処分は罰金ではなく戒告
- 対策:使っていない試験用アカウントと既定のパスワードを洗い出して消すこと。VPN機器は修正を当てるだけでなく、すでに入られていないかを調べることが、今週の備えです。
まとめ
- 米政府はDeepSeekを文民機関から締め出し、Microsoftはどの会社のモデルも信用せず見張れと言いました。信用の線引きは、国籍から振る舞いへと広がっています。
- Metaは「誰も決めていない」と言い、裁判所は決めた人を名指しせよと命じました。英FCAは、AIの失敗だけでなくニアミスまで報告させたいとしています。
- 量子では、理研が1本の配線で5個の量子ビットを約99.9%で同時に動かし、アプリの約97%にはまだ耐量子暗号の痕跡がありません。
- curlは報告の雪崩で中程度以下の欠陥を公開の場に移し、Palo AltoのVPNの欠陥は修正から数か月たっても侵入口になっていました。
参考ソース
- TechCrunch: US orders federal agencies to remove China's DeepSeek AI from their systems
- The Register: DeepSeek deep-sixed at all US federal civilian agencies
- TechCrunch: Microsoft says AI agents are like insider threats as 'frontier models can't be trusted'
- Ars Technica: Meta tries to scapegoat staff who downloaded torrents to spare execs
- The Register: UK finance watchdog wants firms to report AI failures and close calls
- The Quantum Insider: RIKEN Team Improves Parallel Control of Silicon Spin Qubits
- The Quantum Insider: NowSecure Finds No Detectable PQC Code in 97% of Mobile Apps
- The Register: Swamped curl maintainers take low-level flaws public to survive vulnerability 'avalanche'
- The Register: Palo Alto's firewall OS has been under attack from multiple ransomware groups since June
- The Register: Grocery giant Ahold Delhaize confirms cyberattack forced US and European systems offline
- Ars Technica: Florida DMV hacked after police dept insecurely stored login info
- AP (KSAT): Serbian rector's phone was infected with spyware during student protests, group says
- The Hacker News: Russian APT28 Breaches NATO Naval Shipbuilder in NATO Country, Deploys New Reflective Loader
- The Register: 'Password1' and a forgotten test account land Welsh outfits in hot water